2023年11月11日の「香害・化学物質過敏症」啓発講演会 in北海道放送を視聴して、個人的に興味深かったところや後から見直したいところなどをこの記事にメモしておきます。
ちなみに、上の写真に写っているhisuiが使っているイヤホンはこちら。
アーカイブ動画
2023年11月11日の「香害・化学物質過敏症」啓発後援会 in北海道放送のYouTubeのアーカイブ動画はこちら。
第1部 「カナリアからのメッセージ」上映
04:22頃からの第1部は、おそらく過去の他の香害・化学物質過敏症啓発講演会を視聴したときなどにも観たことのあった「カナリアからのメッセージ」の動画(ドキュメンタリー映画)でした。
↓この動画と同じですかね?
下記の2022年の「香害・化学物質過敏症」啓発講演会でも上映されていたかなと思います。
第2部
第2部は渡辺一彦先生による、香害・化学物質過敏症についての講演です。
個人的に興味深かったところを紹介していきます。
41:14頃 化学物質過敏症の第一波・第二波の話
化学物質過敏症患者増加の第一波の原因は新築やタバコでしたが、2017年頃から現在にかけての第ニ波で化学物質過敏症患者が「増えてしまった理由はずばり香料です」とのことでした。
1:01:01頃 新型コロナウイルス感染後後遺症治療から学ぶ有効な可能性のある治療法
新型コロナウイルス感染後後遺症治療から学ぶ有効な可能性のある治療法として3つ紹介されていました。
反復経頭蓋磁気刺激療法
反復経頭蓋磁気刺激療法(はんぷくけいずがいじきしげき療法)は、
- うつ病・脳出血・脳梗塞に保険適用になっている
- 脳血流量の低下を改善する働きがある
とのこと。
ネット上では以下の情報がありました。
rTMSはrepetitive Transcranial Magnetic Stimulationの略で、日本語では反復経頭蓋磁気刺激(はんぷくけいずがいじきしげき)と言います。rTMS療法は、頭に密着させた専用の器具から磁場を発生させ、特定部位の神経細胞を繰り返し刺激して、うつ病による症状を改善させる治療法です。
反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)療法|NTT東日本 伊豆病院
薬物療法が奏効しないうつ病への治療選択肢として、rTMS療法が導入され、最大6週間まで保険診療として実施することができます。
治療抵抗性うつ病に対し 反復経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)による維持療法を先進医療で実施 | 国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター
化学物質過敏症にうつ病を併発した場合や、元々うつ病を患っていた場合、気づいていなかったけど仮面うつ病だった場合などは、保険適応で反復経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)を受けるのはとても良さそうです。
脳梗塞などではブレインフォグに効果的とのことでした。
2番目に紹介された上咽頭擦過療法(EAT)と違って痛みがなさそうなのも嬉しい点です。
薬剤過敏のある化学物質過敏症患者さんの治療法として期待できますので、化学物質過敏症で保険適用になると嬉しいですね。
X(旧Twitter)上では、保険適応ではなく自費診療で化学物質過敏症や嗅覚過敏の治療としてTMS治療(磁気刺激治療)を受けられている方も見かけたことがあります。
YouTubeでは、新型コロナ後遺症の治療としてrTMSの治療の様子を映した動画がありました。
上咽頭擦過療法(EAT)
上咽頭擦過療法(じょういんとうさっかりょうほう)(Bスポット療法;EAT)は、日本に昔からある治療法で、コロナ後遺症に効果的な治療法として最近また知名度が上がってきた治療法です。
上咽頭擦過療法は「CSにも保険適用になるかもしれませんが、現在は保険の適用はありません」と渡辺先生がおっしゃっていました。
ただ、鼻・喉・耳などの耳鼻科系の症状や、化学物質を吸って頭痛がするなどの症状があって、上咽頭炎や慢性上咽頭炎が疑われる場合は、上咽頭擦過療法(EAT)実施の医療機関で診察してもらったうえで、保険適用で上咽頭炎の治療として上咽頭擦過療法(EAT)を受けられる可能性があります。
実際に私も上咽頭炎の治療として上咽頭擦過療法(EAT)を受けました。
化学物質を吸うと喉や耳が痛い、頭痛がする、喉のつまり感や喉のつかえ感、後鼻漏があると問診票に書いたら保険適用で治療を受けられました。
上咽頭擦過療法(EAT)を5回受けた効果・費用・痛い?をレポート神経障害性疼痛緩和薬デュロキセチン
神経障害性疼痛緩和薬デュロキセチンはコロナ後遺症の筋肉痛や痺れに有効ですので、化学物質過敏症にも有効例があるかもしれないとのことでした。
デュロキセチンの先発品はサインバルタです。
「なお、過敏症は決して精神病ではない」「長くCSを患っているといろんな病気が出てくる」とのお話もありました。
1:09:06頃 化学物質過敏症は決して治らない病気ではない
化学物質過敏症は「回避をしっかりやれば決して治らない病気ではない」とのことでした。
1:10:52頃 香害は最大級の公害
「香害は日本人が過去経験したことのないような最大級の公害と認識するのが正しい見方だと思います」と発言されていました。
また、予防原則による対応〜「香料による健康被害の発症メカニズムが未解明」だから規制できないのではなく、実態調査と規制に踏み込み被害の予防が大事、とスライドを読み上げられていました。
1:11:43頃 まとめスライド
まとめスライド、後から見返したい!
1:12:12頃 香害・化学物質過敏症と向き合いながら経営されているショップ等紹介
上記の講演会のアーカイブでは、1:12:12頃から、香害・化学物質過敏症と向き合いながら経営されている、もしくは化学物質過敏症の方を配慮したお店づくりやサービスを提供されているショップが紹介されています。
このショップ紹介の部分だけ別の動画もアップされていました。ショップだけチェックしたいときに便利ですね!
質疑応答&第3部トークセッション
質疑応答と第3部のトークセッションでも興味深い内容がありました。
第2部の興味深かった内容を書いただけで結構長くなってしまったので、いったんここまでにします。
質疑応答と第3部のトークセッションが気になる方は、2023年11月11日の「香害・化学物質過敏症」啓発講演会 in北海道放送を視聴してみてください!
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