我々夫婦は少し前まで「持ち家より賃貸派」だったのだが、数か月前に夫が新築マンションをローンを組んで購入した。
賃貸派だった夫がなぜ新築マンションをローンを組んで購入することに決めたのか、またなぜ私も賃貸暮らしより持ち家の方が良いと思ったか、その理由を書いていく。
持ち家を買った方がお得なのでは?と思った
持ち家の購入を検討するきっかけは夫の会社からの家賃補助が切れることであった。
このタイミングで家を買ってもいいのではないかな?と。
その時住んでいた賃貸マンションの家賃よりも少ない金額の毎月のローン支払いでマンションを購入できそうだったので買った方がお得かなと思った。
また、最近の住宅ローンの金利は、ネット銀行を利用して変動金利を選択すれば0.5%未満が当たり前。
逆に住宅ローン控除で年末のローン残高の1%(最大40万円)が所得税から控除される。現在ではこの控除が13年間続くので、たとえ一括で家を買えるお金があったとしても、ローンを組んだ方が新築マンションを購入してから13年間はお得になることが多いという構造になっている。
まぁこれも2021年11月末までに契約した場合なのでそろそろ終わってしまうが。もしくはまた延長される可能性もあるが。
持ち家だと固定資産税など賃貸ではかからないその他の費用が必要になってくるのでどっちが得かは正確にはわからないがどっちもどっちかな?と思う。
なお、家を購入するにあたって新築マンションにするか中古マンションにするかも検討したが、いろいろと調べた結果、新築マンションを買った方が結局お得であると判断したので新築マンションを購入するに至った。
将来住むところに困るリスクに備えたかった
持家の購入を考えたのには、「将来住むところあるかなぁ?」という不安もあったから。
少子高齢化だから住む場所は余るのだろうけれど、便利なところに住むのは難しかったり、賃貸だと不便なところしか住めなかったりする可能性がある。
環境破壊が進んで、危険な土地の家はめちゃくちゃ安く住めるけれど、地盤がしっかりしていて駅からも近い場所はかなりのお金を出さないと住めないということになる可能性もある。
その点、家を購入すれば賃貸暮らしよりは将来住むところに困るリスクや不便なところにしか住めないリスクは少なくなる。
賃貸のままいくにしろ、老後に賃貸契約することが難しくなるリスクに備えて中古の住宅を現金で一括で買えるくらいの資金を貯めておいた方がいいと思った。
団体信用生命保険で安心感を得たかった
家の購入を検討しているうちに、住宅ローンを組むことで加入できる団体信用生命保険というものがあることを知った。
この団体信用生命保険の制度で、万が一のことがあっても保険金で住宅ローンが完済されると思えば安心できると思った。
賃貸派の人がよく言うのが、「持ち家を購入してしまうと収入が減った時にローンの支払いができなくなるリスクがあるけど、賃貸なら収入が減ったら安い家賃のところに引っ越せばいい」ということ。
確かに収入減に対応するなら、安い家賃のところに引っ越すこともできる賃貸の方がリスクが少ないかもしれない。
けれども、持ち家を購入しても、多くの場合、ローンの支払いがきつくなったら家を他の人に貸し出してその家賃でローンの支払いをし、自分(自分と家族)は親族などに一時的に頼ったり、安い家賃の部屋を借りて住むこともできる。
それに、家族がいる場合、世帯の収入減ではなく、もし世帯主が死亡した場合や余命宣告された場合、長期間働けなくなった場合などは、団体信用生命保険でローンが完済される仕組みがあるので、収入減以外のリスクに備えるなら賃貸より持ち家の方がメリットが多いだろう。
老後にリバースモーゲージが使えるかもと思った
これは持ち家購入を決めたあとに知ったことであるが、老後に家という資産があればそれでお金を借りられるリバースモーゲージという仕組みがある。
なのでリバースモーゲージを使えば老後の生活資金の足しにすることができると思った。
資産性を考えて得かもと思った
最近では持ち家を購入してもそれを終の棲家としてとらえるのではなく流動資産ととらえる考え方が出てきている。
資産価値の下がりにくそうで、むしろ将来的に資産価値が上がりそうな住宅を購入すれば、何年後かに購入時よりそれほど価値が下がらない値段か、購入時よりも高い値段で住宅を売却して住み替えることもできる。
やっぱり十年くらい経つと色々な設備などが進化するので築10年前後くらいのタイミングで買い替えるのもアリだと思う。
絶対賃貸でしょって言っている人だいたい独身だよね
独身で守るものがなく自分の力で稼ぎ続ける自信がある有名人がだいたい「持ち家じゃなくて賃貸でしょ」って言っているよなーと感じていた。
持ち家を買うにはなんだかんだで初期費用でお金がかかる。頭金0と書いているが、まず契約に際して手付金として最低でも0.5%の金額を支払う必要がある。(まぁ竣工済みで売れ残っている物件の場合は初期費用がもっと少なくて住む場合もあるが。)
また、マンションを購入する場合は初期費用として修繕積立金をある程度の額一括払いすることが多い。
なので基本的に、持ち家を買うためにはまとまったお金が必要。
賃貸のままでいい、賃貸の方が得でしょって主張して、貯金するよりも自己投資や株式投資などにお金を使うように仕向ける人たちがいるが、結局はその人たちの利益につながっていたりする。
まぁ家を買うことよりスキルアップとか今の自分に投資したほうが正しいと本気で思って言っている有名人もいるだろうし、そういう人のことを信じて持ち家を買うための資金を貯めるよりも自己投資にお金を使っていく方が自分のためになると本当に思う人はそれでいいと思う。
けれども、自己投資しながら、持ち家を買うための資金を貯めることもできる。
持ち家を買ったうえで、自己投資することもできる。
今の時代、それほどお金をかけずにスキルアップなどの自己投資をすることも容易だ。
新築マンションを1戸購入するのを決めるのにも住宅ローン減税とかいろいろなことを調べて知識がめちゃくちゃ増えた。
賃貸派の有名人の主張を盲目的に信じて「ずっと賃貸でいいや」って持ち家を買うことを検討すらしなかったら知り得なかったことをたくさん知ることができた。
なので、「一生賃貸でいいや」と思っている人でも、少しでも「持ち家を買ったら得になることもあるのかな?」「賃貸より安心できるかな?」と考えるところがあるようであれば、持ち家という選択肢について一度くらいまじめに調べて検討してもいいのではないだろうか。
賃貸派だった夫婦が新築マンションをローンを組んで購入した理由のさいごに
賃貸にも持ち家にもそれぞれメリットとデメリットがあってどちらがいいとは一概には言えない。
人によってどちらがより適しているかも違うだろう。
賃貸暮らしを続けるのももちろんアリだし、気に入ったマンションや、気に入っている街があって一戸建てに憧れているなら買うとか、賃貸で将来住むところがなくなるリスクが不安だから買うというのはアリだと思う。
賃貸か持ち家かという議論がありとあらゆるところでなされているが、白か黒かじゃなくて、賃貸でいくなら、もし万が一賃貸で部屋を借りられないという状況に備えて家を現金で一括で買えるくらいの蓄えを用意しておいたり備えをしておくことが大事だし、持ち家を買うにしろ資産性の高そうな家や、将来的に価値が下がったとしてもここならずっと住み続けたいと思えるくらい気に入った家を買うのが大事であろう。