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文系出身者が翻訳家・翻訳者になるには – フリーランス・社内・派遣・副業

私は小さいころから言葉に興味があり、英語にも興味があって、将来英語を使った仕事をしたいと思っていました。

現在までに英文事務や翻訳の仕事を実際に経験してきましたが、フリーランスの翻訳家・翻訳者になるには専門分野が必要ということを痛感しました。

それなりに英語を使った仕事を経験できて満足してしまい、結局私は何か専門となる分野をつくって知識を身につけてフリーランスの翻訳家・翻訳者になろうとまでは思わなくなってしまいました。

フリーランスの翻訳者になるには専門分野が必要という現実を身をもって知ってフリーランスの翻訳者になることへの魅力を感じなくなってしまった私ですが、翻訳者というのはフリーランスでなければいけないとは限りません

社内翻訳者や派遣翻訳者、副業で翻訳をやるという方法もあります。

それぞれの翻訳者になるにはどうすればよいか、私が経験したことと考えたことを書いていきます。

翻訳者の定義

そもそも翻訳者とはどういう人のことを指すのでしょうか。

「翻訳専業で食べている人を指す」という人もいるかもしれませんが、この記事では、「仕事として翻訳をしている人」と定義します。収入の大小にかかわらず、仕事として翻訳をしてお金を稼いでいる人を翻訳者とします。

副業翻訳者 難易度★

翻訳を専業とせず、副業で良いという場合、すぐに翻訳の仕事を始めやすいのがクラウドソーシングです。

クラウドワークスランサーズなどが有名です。

私も一時期クラウドワークスを使って仕事をしていたことがあります。

初めは報酬は少ないかもしれませんが、「副業でもなんでもいいからとにかく翻訳の仕事をしてみたい!」という方はクラウドソーシングで翻訳にチャレンジしてみるのがおすすめです。

初めは報酬が低くくても、翻訳の出来によって次から高単価で継続的に仕事をお願いされることもあります。

派遣翻訳者 難易度★★

とにかく翻訳の仕事がしてみたくて、雇用形態にこだわらないという方であれば、私のように派遣翻訳者として翻訳の仕事を始めてみることをおすすめします。

リクナビ派遣はたらこねっとエン派遣などで求人を探せるので探してみましょう。

派遣で翻訳業務の仕事に就く場合、メールやレターなどの簡単な翻訳から、プレゼン資料の翻訳、技術文書や仕様書の翻訳などの高度な翻訳まであります。

派遣で翻訳をするところの良いところは、技術的なことや内容でわからないことは社内の人に質問できるというところ。

派遣の翻訳業務の求人には、「専門的な内容や専門用語は業務を始めてから覚えればOK」といった条件のものがたくさんあります。

派遣翻訳者が技術的な知識をもっている場合はもちろん有利ですが、多くの場合、派遣翻訳者に求められているのは高い英語力と分かりやすい文章にする能力です。

なお、派遣といえども未経験から翻訳の仕事につける求人というのは数が少なく、たいていの場合、事務と一部翻訳業務があるような求人から最初はスタートしなければならないでしょう。

しかし、そのような求人で一度翻訳業務に携われば、以後翻訳経験ありと履歴書に書けますし、翻訳経験者として求人を探せるので、選べる仕事の幅がぐんと広がりますで一度翻訳業務に携われば、以後翻訳経験ありと履歴書に書けますし、翻訳経験者として求人を探せるので、選べる仕事の幅がぐんと広がります

翻訳の求人に強い派遣会社一覧 翻訳・語学特化系 vs 大手派遣会社 英語を使う仕事に強い派遣会社のおすすめ5選 – 外資系の派遣先も選べる!

社内翻訳者 難易度★★★

会社に所属し、翻訳をメイン業務として仕事をしたり、他の業務と翻訳業務を担当したりするのが社内翻訳者です。

社内翻訳者の職にありつくのはなかなか難しいと思います。

新卒採用では翻訳者としての採用はまずないでしょう。なので社内翻訳者になる考えられる選択肢は以下の二つです。

  1. 派遣翻訳者として経験を積んでから、転職して社内翻訳者になる。
  2. 企業に就職して、翻訳業務をやりたいと希望を出して翻訳業務に就く。

派遣翻訳者からスタートする場合も企業に就職して社内翻訳者になる場合も、専門とする分野を決めておいて、派遣翻訳者としての仕事を探すなり、企業に就職するなりするのが良いでしょう

転職して社内翻訳者になることを目指すなら、エンワールドという転職エージェントが外資系やグローバル企業への転職に強いのでおすすめです。

フリーランス翻訳者 難易度★★★★★

フリーランスの翻訳者になるためには翻訳会社のトライアルに合格する必要があります。

社内翻訳者をしていた場合は、会社を辞めてから独立してフリーランスになり、その元々勤めていた会社から仕事をもらうということもあり得ます。

翻訳会社のトライアルを受けるには、最低1年は翻訳経験が必要条件です。翻訳会社によって、応募資格が3年から5年の翻訳経験が必要というところもあります。

社内翻訳者や派遣翻訳者として翻訳の実務経験を積んだり、翻訳学校に通ったあと、フリーランスの翻訳者になりたいのであれば翻訳会社のトライアルを受けてみましょう。

フリーランス翻訳者を目指すならやったほうが良いこと

専門分野を決める

とにかく早い段階でどの分野で翻訳者になるかを決めておくのが望ましいです。

理系の翻訳や技術翻訳では、文系出身者は、理系出身で技術者の翻訳者にはなかなかかなわないので、金融・証券や法務など、文系出身でも不利にならない分野を選ぶのが良いで。

ただ、技術系の翻訳をしている文系出身者もいますので、自分が興味を持てる分野の勉強をして、その分野の翻訳者を目指すのが一番だと思います。

とにかく専門とする分野を一つ決めて、就職先や仕事を探すうえでも、その分野の翻訳業務をすることが重要です。

技術翻訳をやるなら理系の大学に編入するくらいの覚悟で勉強する

実務翻訳の仕事は技術翻訳が圧倒的に多いです。

金融・証券や法務などの文系に有利な翻訳ではなく、理系の分野の翻訳を専門とすることを選ぶなら、理系の大学に編入することが望ましいです。

理系の大学に編入しないまでも、理系の大学に通って勉強しようとするくらいの覚悟がないと、文系出身で技術翻訳や理系、医療、医薬系の翻訳は難しいでしょう。

翻訳学校に通う

翻訳学校に通うと、翻訳の基本的なことやテクニック、翻訳支援ツールの使い方などが学べるので、行って損はありません。

私も一時期通っていましたが、翻訳学校で学ぶことで翻訳力が確実に上がりました。英語力と翻訳力は別物であることをその時実感しました。

また、翻訳学校に通うと、翻訳学校と翻訳会社の間でコネクションがあり、翻訳の実務経験がなかったり、通常のフリーランス翻訳者募集の応募資格の経験年数より少なくてもトライアルを受けられることもあります

翻訳の実務経験がなかったり、実務経験が短い人は翻訳の学校に通うことも選択肢に入れると良いでしょう。

翻訳の求人に、「翻訳実務経験者又は翻訳スクール受講歴のある方」という風に書かれている場合もあるので、未経験から翻訳の仕事に就く際にも、翻訳スクール受講経験が役に立つことがあります。

文系出身者が翻訳家・翻訳者になる方法のまとめ

私は英語が好きで何となく翻訳者に憧れていましたが、結局学びたいと思えるような専門分野が私にはありませんでした。よって結局派遣翻訳者止まりでした。

英語が得意な方であれば派遣翻訳者なら容易になれると思います。

私はフリーランスの翻訳者になるために、今から理系の大学に編入したり、必死になって勉強する気はありません。興味のある分野がないからです。

翻訳は、翻訳する文章の内容に興味がなければ絶対に続きません。英語が好きなだけでは不可能です。

結局、翻訳者になるには理系出身であることが絶対的に有利です。

翻訳者の求人を見ていると、理系のバックグラウンドをもっていることが応募条件であることが多々あります。

文系出身者がフリーランスの翻訳者になりたいなら、金融証券や法務の分野を専門とするか、理系の分野にするなら大学に編入して技術的な専門知識を身につけるくらいの覚悟で技術を学ばないとフリーランスの翻訳者になるのは難しいでしょう。

私は仕事をしながら何か興味のある分野が見つかれば学んでみようと思っていましたが、結局見つかりませんでした。

翻訳をするにあたっては、翻訳支援ツールの使い方を覚えたり、フィールドコードを利用したり、マクロを組んだり、PCスキルもそれなりに必要です。

またフリーランスの翻訳者としてやっていくには、いろいろな翻訳会社のトライアルを受けたり、翻訳会社に営業したり、自分で翻訳に必要なパソコンや、翻訳支援ツール、OCRソフト、プリンター、パソコンが壊れたとき用の予備のパソコンなどを用意し、経費処理をし、帳簿をつけ、確定申告をする必要が出てきます。

そういう現実を知り、私はフリーランスの翻訳者というのは自分には合わないと感じ、フリーランスの翻訳者になることに魅力を感じなくなりました。

しかし、フリーランスの翻訳者でなくても、派遣翻訳者やクラウドソーシングでの翻訳など、翻訳を仕事にできる機会は多くあります

特に派遣翻訳者であれば、専門分野が特になくても翻訳を仕事にできることが多いです。

派遣での翻訳業務はメールやレターの日本語から英語への翻訳を頼まれたりして、派遣先の社員の人が書く日本語がそもそもあいまいで日日翻訳から始めなきゃいけないなどの不満はありますが、専門分野はないけど、人に伝わる文章を書くのが上手な方は、こういう「メールやレターなどの要点を伝えるための翻訳」をするのが向いています。

私も一時期はフリーランスの翻訳に憧れたりしましたが、結局メールやレターなどの翻訳や、技術的な内容はすぐに社内の技術者に確認ができる派遣翻訳者が私には一番向いていたと思います。

ですので、自分にとってどういうスタイルで翻訳の仕事をするのがベストか考えてみることも大切だと感じます。

翻訳の求人に強い派遣会社一覧 翻訳・語学特化系 vs 大手派遣会社 派遣で英語を使う事務職でおすすめの職種、今後狙い目の職種とは?

追記:その後、フリーランスの翻訳者にはなりませんでしたが、ブログの広告収入で稼ぐ個人事業主になりました。

ブログの広告収入で稼ぐ仕組みと私が稼いでいる方法を解説してみる



●◯. こちらの記事もおすすめ .◯●

私がフリーランスの翻訳者になることを諦めた理由 【努力不要論③】努力しなくても目的を達成できる道がある

4 COMMENTS

りんご

はじまして。翻訳ブログをネットで徘徊していた際、こちらに辿り着きました、りんごと申します。

私も派遣社員が長く、現在は日◯製作所で翻訳を含む英文事務に従事しております。ゆくゆくは翻訳業務の専任を夢見てますが、なかなか難しいですね。ヒスイさんか書かれている通り、専門分野がない人には厳しい世界ですね。フリーランスとなると、ツールを多用できる能力必須ですし、私も得意ではありません。諦める気持ちと諦めたくない気持ちが、揺らいでいます。

でもいろいろなブログを読むと、さほど専門性を持たない人でもフリーで仕事を続けている人も多く、希望も持ってしまいます。ただこれからはやはりオンラインツールを使うことが多くなるような気がします。

私もこの先、翻訳を含む英文事務で折り合いをつけようかと考えています。翻訳の勉強は続けたいので、トライアルを受けて、たまに副業で翻訳をやれたらと考えてます。

はじめてのメールで長々と失礼しました!ちなみに私の派遣人生、時給1950円が頭打ちです(笑)。

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hisui

りんごさん、はじめまして。
翻訳を含む英文事務をしていらっしゃるんですね!

私の場合、翻訳業務専任やフリーランス翻訳者になることを諦めたというより、自分が本当に求めていた仕事スタイルや生き方が、翻訳専任やフリーランス翻訳者になることでは実現できないと気づいた感じなんですよね。
派遣で働いていた時、他の仕事がなくて1日中翻訳をしている時もあったんですが、もう目が痛すぎて体的にも無理だなぁと思いました。
私はどこかで妥協したわけでも折り合いをつけたわけでもなく、自分の真の理想を考えたときに、翻訳者では叶えられないことを悟ったので、翻訳者にはならないと決めた。
詳しくはこの記事に書いてあります。
【努力不要論③】努力しなくても目的を達成できる道がある
https://10koubu.net/reach-goal-without-efforts

諦めたくないのであれば諦めなくていいと思います。
ただ、翻訳業務の専任をすることで叶えたいことは何なのかを深堀して考えてみるといいかもしれません。
仕事はあくまで手段で、目的とは違うと思いますので。

派遣の時給は英文事務系ですとそのくらいが頭打ちですよね。笑

コメントありがとうございました。
最近ブログにあまりコメントもらえていなかったので嬉しいです。

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りんご

hisuiさん、こんばんは。

ご返信をありがとうございます。

>諦めたくないのであれば諦めなくていいと思います。
ただ、翻訳業務の専任をすることで叶えたいことは何なのかを深堀して考えてみるといいかもしれません。

この言葉が胸に刺さり、【努力不要論】を読ませていただきました。なるほど、、と思うことが多かったです。今の自分の年齢を考えると、希望する職業に力を注ぐ時間があまりなく、翻訳業務を派遣にしろ、フリーにしろ、私が得たいものを手にした結果、目の前にあるものは何だろうと想像してみました。それは、自分の中の小さな優越感と翻訳に疲弊する自分でした。

実は今日、久しぶりに業務で翻訳がありました。契約書の翻訳なのでかなり専門的なため、契約書用語をネットでググったり、時間がかかりましたが、日ごろから翻訳の勉強を続けていたので、以前よりもスムーズに取り組めました。が、やはり目も疲れるし、これをずっと一日中毎日続けるのはきついなと感じ、業務の中に一部あれば十分だと感じました。

私には翻訳とは違う、ずっと追い続けている夢があります。執筆関係なのですが、これは過去2回、作品が入賞したこともあり、一生続けていきたいと考えています。翻訳の勉強を3年前から始めて以来、執筆活動をする時間や本を読む時間が非常に減りました。これからは翻訳に割く時間を減らし、もっと本を読んだり、映画を見たり、感性を磨く時間を増やそうと思いました。

長々と失礼しました。もしこのブログに出会えなければ、アテにならない努力を続け、体力を消耗し、そして自分の夢を追いかける時間をすり減らし、ただ日々疲弊する毎日を送ることになっていたかも知れません。「じゅこう部」って、どういう意味だろうと思っていましたが、今日PCからブログにお邪魔して、「熟考」であることがわかりました。ありがとうございます、熟考させていただきました

それと、どうかお体をご自愛くださいね。

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hisui

りんごさん、ご返信ありがとうございます。

執筆関係で作品が過去2回入賞とは!すごいですね!
執筆活動や感性を磨く時間を増やすの素晴らしいと思います。

私のブログをきっかけに、りんごさんが少しだけ人生の遠回りを避けられたかなと思うと嬉しいです。

私もこれからも、自分にとって切実な問題にだけ注力していきたいと思います。

ありがとうございます。体調に気をつけながらのんびりやっていきます。

りんごさんが、りんごさんらしく日々を過ごしていけることをお祈りしております。

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