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化学物質過敏症完全発症までの1年間を振り返ってみる

2021年12月半ばに化学物質過敏症を完全発症した者です。

完全発症までの1年間を振り返ってみることとします。

2020年12月 新築マンションの契約

新築マンションの契約の日、重要事項の説明を受けたときに、マンションが商業地域というところに建つマンションであることを初めて知る。

「商業地域?何それ?」と、少し嫌な予感がしたもののその場で言い出せず。

それまでに何度か現地を下見して、駅から少し離れているので空気はまぁまぁきれいで、騒音も特になさそうだったので大丈夫だろうと思った。

2021年2月 新築マンションの現地確認会

大気のにおいなのか、外壁のにおいなのか、変なにおいはしたが、「たまたまかな、まぁ大丈夫だろう」と思った。

2021年3月 業者による洗濯機洗浄で塩素を使われた

引っ越し前にせっかくなので業者さんに頼んで洗濯機の分解洗浄をしてもらった。

「エコ洗剤使用」と書いてあったので、ナチュラルクリーニングの洗濯機・洗濯槽洗浄だと思い込んでいたら、清掃終了後、作業に使われたお風呂場が塩素臭くなっていた。

のちに問い合わせたら、洗剤はエコ系だが防カビ剤に塩素を使ったとのこと。

清掃後にお風呂の換気扇は回してあったものの、塩素には元々弱かったため、入浴時に息苦しくなってしまった

2021年3月 引っ越し前日~引っ越し当日

引っ越し前日に、先に積み込んでOKの荷物を引っ越し業者へ引き渡し。

引っ越し業者のスタッフに猛臭の人がいたが、その時はまだ香害も化学物質過敏症もマイクロカプセルについても知識がなかった。

ニオイは強く感じるものの、体の反応はなし。

引っ越し当日は猛臭のスタッフはおらず、無事に引っ越しを終えた。

2021年3月 引っ越し後~エアコン取付~風邪をひく

しばらくエアコンがなくて床暖房だけで少し寒いなか過ごす。

エアコン取付日、業者のスタッフのうち1人は合成洗剤か柔軟剤か何かのニオイがしたと思う。たぶんリビングのエアコンを設置した人。

リビングとつながっている部屋で寝ていて、一週間後に引っ越しなどの疲れが出たのか風邪を引いた

追記:風邪じゃなくて、すでに化学物質過敏症の軽症の症状だった可能性もある。あるいは、急性上咽頭炎や急性副鼻腔炎や、微熱だったけどもしかしたら新型コロナウイルスに感染していた可能性もあるなと後から思った。

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風邪は自宅療養と、夫にドラッグストアで買ってきてもらったペラックT 錠の服用だけで1週間くらいで治ったが、その後数か月間喉の痛みと咳が続く

そして、引っ越してきてからずっと頭がかゆい

2021年5月 部屋に入ってくる外気が臭い

24時間換気の吸気口から入ってくる外気がなんか臭い。

フィルターを高性能のものに替えてみるがあまり効果なし。

2021年6月 街全体のにおいが下水臭

梅雨に入り、街のニオイがほぼ1日中下水臭で参る。

マンション選びをしていたときは冬の時期で、梅雨にこの街がこんなに臭くなるとはわからなかった。

ニオイで夜眠れなくなってくる。

深夜にニオイから気をそらすために、強い匂いの食べ物を食べて明け方に寝るしか眠れなくなっていた。

加えて、近隣からのタバコや柔軟剤や芳香剤などのにおいがベランダに漂っていて、ニオイが薄いタイミングを見計らって換気する日々で、心が休まるときがほとんどなかった

2021年6月下旬 アフターサービスの会社の人にきてもらう

建物の構造がおかしいのか、隣の建物からの臭いなのか、24時間換気の吸気口やレンジフードなどから変な臭いがするのでアフターサービスの会社の人に来てもらい調査してもらったが、臭いの原因は特定できず、何もしてもらえずに終わる

2021年7月 猛臭の訪問営業

保険の訪問営業の人が来て、ものすごい猛臭で息苦しさを感じる。

帰ってもらったら息苦しさはすぐに治まった。

2021年7月下旬 とりあえず引っ越し先探しを始める

引っ越してきてからずっと頭が痒いし、街の臭いが苦手だし、街が体質的に合わないと判断し、とりあえずまた引っ越し先探しを始めてみる。

2021年8月 喉の痛みと咳が続く

外出するたびにすぐに喉が痛くなるので、はちみつをしょっちゅう舐めていた。

また、電車のホームで歩いているときに咳き込んだり、食事した後に咳が出たり、住んでいる街に帰ってきた瞬間咳が出たり、コンビニに入った瞬間咳が出たりしていた。

追記:この頃の咳は、化学物質のアレルギーだったのかと主治医に聞いたところ、気道過敏というものが起こっていたのだと思うとの回答をもらった。

2021年8月中旬 におい移りのヤバさに驚く

元々においに敏感なので、フリマアプリで物を買うことは少ないんだけど、シリカ水というものが気になり、お試しで数本で買えないかなと思ってフリマアプリで検索したらペットボトル3本で売っていたので購入してみた。

届いた荷物を開けてみると、ペットボトルなのに容器に人工香料のにおいがついていて、「どんな部屋に住んでいるんだ?」と驚いた。

なお、この時点でマイクロカプセルについて知識がなく、移香という言葉も知らなかった。

2021年8月下旬 脱臭機レンタル

レンジフードから逆流してくる外気の臭いに悩まされて、Rentio(レンティオ)でカドー 除菌脱臭機(cado SAP-001)をレンタルしてみた。

臭いがかなり軽減した。

その後またレンティオで、マクセル オゾン除菌消臭器 オゾネオ(OZONEO MXAP-AE270-BK)のブラックもレンタルしてみた。これが気に入ったので色違いのホワイトの購入を決めた。

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2021年9月 呼吸器内科を受診

2021年3月の風邪のあとから咳だけが半年も続いているので、呼吸器内科を受診。

アレルギーの薬デザレックスを処方され、1週間分飲んだら治まった。その後は薬を飲まなくても咳は出なくなった。

2021年10月上旬 ワクチン接種1回目

新型コロナウイルスワクチン接種1回目。

肺炎の既往歴があるのでワクチン接種は必須と考えていた。

副反応は腕が痛くなる程度だったが、その数日後に背中を寝違える。

今考えてみるとワクチンの影響で神経が炎症を起こしてしまったのかもしれない。

寝違えだと思っていたので、前から気になっていた枕(潤肌枕2)を購入。

しかし新しい枕からは発生しているにおいが気になり、前から使っていた枕と交互に使う。

その後、ワクチンの影響なのか、それとも枕のポリウレタンフォームから出ていた揮発成分の影響なのか、その後3か月くらいデコルテ部分に湿疹みたいなものが出ていた

2021年10月中旬 右の手首の痛み

夏くらいに宅配の荷物を移動させるときに失敗して痛めた右の手首の痛みがぶり返してくる

モバイルSuicaでレジでお会計するときにスマホを機器にかざす動作で右の手首が異様に痛い。

2021年10月中旬 中古物件内見

中古物件の内見。

キッチンでおそらく使われていただろう塩素のニオイが少しきつく感じる。不動産会社の営業担当者と夫は気になっていない様子。

翌朝、良くなっていた右の背中の寝違えがぶり返し、右腕がほとんど上がらない。

2021年10月下旬 ワクチン接種2回目

新型コロナウイルスワクチン接種2回目。

右の背中の寝違え(だと思っていた)で右腕が上がらないため、どうせしばらく使い物にならない右腕にワクチンを打ってもらう。

この頃くらいから、外出していたときに着ていて脱いだ服を置いている部屋の合成香料臭がひどく感じて、その部屋に行くとウワッて感じになっていた

2021年11月上旬 塩素に反応

引っ越してきてから1年も経っていないが、売れるなら引っ越したいと思い、(夫が)物件売買契約を結び、物件売却のためのクリーンアップと写真撮影を実施。

スタッフは柔軟剤香のする人が一人いたが、体の反応はなし。

お風呂場を塩素を使ってクリーニングされたため、その日の入浴時に軽く息苦しくなる。

2021年11月下旬 床補修

物件売却のためのクリーンアップ時にスタッフが誤って物を落として傷つけた床の補修のため業者が家にくる。

スタッフは無毒だが、床補修で使われた成分で息苦しくなり、別室にこもる。

床補修終了後、リビングの窓を速攻で開けに行った私に作業スタッフは少し驚いた様子。

2021年11月下旬 中古物件内見

中古物件の内見。

おそらくキッチンのクリーニングで使われたであろう塩素の成分で息苦しくなる。

その場を離れればなんともない。

2021年12月上旬 クリーニングの服のにおい

クリーニングの長期保管に出して返ってきた服のにおいがキツすぎてあまり近づけない。

一昨年は個別洗いの長期保管に出したが、去年は別のクリーニングの長期保管に出したため、他の人の洋服と一緒にクリーニングされて、柔軟剤などの人工香料成分が自分の服にも付着してしまったのではないかと今では思っている。

このあたりでやっと自分の症状が化学物質過敏症かも?って気づく。

2021年12月中旬 化学物質過敏症完全発症

病院に血液検査結果を聞きに行ったところ、病院内で息苦しくなる。

その後2日寝込む。

これが、化学物質過敏症完全発症という感じで、その後は、超微量の化学物質にも反応して頭痛やめまい、吐き気などの症状が出るようになってしまった。その後約2週間くらいで反応はだいぶマシになってきた。

化学物質過敏症完全発症までの1年間を振り返ってみるのまとめ

私は元々においに敏感だったし、化学物質にも弱めな体質だったので、化学物質過敏症の初期症状みたいなのが出てから気づくまでに時間がかかった(?)かもしれない。

まぁ4年前くらいに急激に体重が減って、その頃くらいから体調はなんとなく悪かったし、それ以前にも、人生の中で何回か、軽度の化学物質過敏症の症状っぽいのが出ていた時期はあった。詳しくはこの記事に書いてある。

もはやいつ化学物質過敏症を発症したかわからない

今回、化学物質過敏症を完全発症したわけだが、引っ越してきたばっかりだったのに、街の大気の臭いがひどくてすぐに引っ越さなきゃって焦ってしまったので、体力的に無理があったんだと思う。

良い引っ越し先もなかなか見つからなくて、気持ち的にも追い詰められていた

「この街の大気はくさいけど、数年楽しんでから引っ越そう」ってくらいに気楽に考えておけば、化学物質過敏症完全発症には至らなかったかも。

まぁ梅雨の時期は本当に臭いが辛くて眠れなくなってたからしょうがないんだけど。

でも、化学物質過敏症という形で体がブレーキをかけてくれたおかげで死ななくて済んだと思う。

注意力も散漫になってきていたし、下手したら交通事故で死んでいたこともあり得た。

化学物質に対する体の反応がひどく出ていたので、今回化学物質過敏症の専門医に行ったが、化学物質からの影響に気づかなかったとすれば、自律神経失調症やパニック障害、心身症、仮面うつ病などの診断だったかもしれない。

もしくは、ワクチン接種の後から明らかに症状が悪化しているので、自分の情報収集方法によっては、新型コロナウイルスワクチン長期副反応(ワクチン後遺症)だと思ったかもしれない。

いずれにせよ、自分の体と心が危険な状態になりつつあることに気が付かなかった顕在意識の私を、体が無理矢理、家の中から出られず、ただ休んで栄養を摂って楽しく過ごすくらいしか改善方法がない化学物質過敏症という形にして教えてくれて、助けてくれたと思っている。

というわけで、体さん、ありがとう!!!

この記事を読んでくれた方へのおすすめ本

化学物質過敏症に関するいろいろな本を読みましたが、この本が情報量・内容的に最良と思います!

栄養のこと、解毒のこと、代替医療のこと、化学物質過敏症対策や電磁波過敏症対策まで、幅広い情報が載っています。

化学物質過敏症専門医の坂部貢先生が書いた本。

化学物質過敏症の診断・治療のことや、化学物質の影響の減らし方、なるべく避けたい食品添加物、取りたい栄養のことなど、いろいろわかりやすく書いてあります。

難しすぎずサクッと読める読みやすさを求めるならこの本がおすすめ。Kindle本も出たみたいです。

【楽楽食】とは
【楽しく、頑張らない食事で健康を目指す】食事法です。

~中略~

動物愛護や宗教的理由、生まれてから食べ続け慣れしたしんだ味、母親の手料理の味、それらを否定せずに、それらを大事にしながら個人に合わせた【楽楽食】で健康になりましょう。

化学物質過敏症発症直後はこの「楽楽食」の食事法を参考にしていました。早期に専門医を受診したことと、無理せず休養をしっかり取ったこと、そしてこの「楽楽食」の取入れで回復が早かったと思っています。

楽楽食は、Kindle Unlimited(初めての人は30日間無料!)で読めます。



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