ハローワークで失業認定を受けて失業保険を受け取るには、所定の期間に所定の回数の求職活動実績が必要だが、「明日、失業認定日なのに求職活動実績が足りない!就職活動してない!」ということもあるかもしれない。
しかし、諦めるのはまだ早い。1日で、いや数時間で、いやあるいは30分以内で求職活動実績を作ることができる簡単な方法もある。
この記事では、元派遣社員の方や、これから(これからも)派遣で働こうと考えている人におすすめの方法を中心に、求職活動実績を作る方法を、私が簡単だと思う順にリストアップしていく。
なお、最後の方に正社員志望の人向けの求職活動実績の作り方も記載した。
登録済み派遣会社の求人へのWebエントリー

大手の派遣会社に登録している場合、登録スタッフ用の専用ページから簡単に求人にWebエントリー(ネットで応募)できる。
このWebエントリーは「求人への応募」にあたるため、求職活動実績1回となる。
応募したい求人を検索して気軽にWebエントリーしてみよう。
(所要時間5分~20分程度。※求人検索にかかる時間に左右される。)
同じ派遣会社でも違う求人案件2件にネットで応募すれば求職活動実績2回となる。
なお、応募したい求人がない場合は、自分のスキルと経験では明らかに社内選考落ちとなるような求人に応募すればたいていの場合は紹介見送りとなるので、気軽にネットでエントリーしてしまおう。
失業認定申告書の書き方としては、私の場合、派遣会社と仕事案件番号、職種、応募方法(Webエントリー)を書いておいたら大丈夫だった。
求人にWebエントリーできる登録済みの派遣会社がない場合
これから派遣で働こうと思っているけどまだ派遣会社にどこにも登録していない場合や、登録している派遣会社が小さい派遣会社や中小派遣会社で、ネットで気軽に求人に応募できるシステムがない場合は、派遣会社のテンプスタッフかリクルートスタッフィング
へ登録するのがおすすめ。
テンプスタッフとリクルートスタッフィングは、来社不要でWEBから簡単に派遣登録できて(電話面談やオンライン面談なしも選べる)仕事へのエントリーも可能になる。
なお、テンプスタッフの求人はテンプグループ専用の派遣求人サイトの「ジョブチェキ!」で検索できるので、良さそうな求人を見つけたらテンプスタッフに登録してエントリーしてみよう。
派遣求人サイトからのインターネット応募

WEBから気軽にエントリーできる大手派遣会社に登録していない場合や、「テンプスタッフに登録する気はない!」という場合は、派遣求人サイトからの求人へのインターネット応募がおすすめ。
リクナビ派遣、はたらこねっと、エン派遣などで、自分のプロフィール情報を入力すると求人に応募できるようになる。
(所要時間10分~30分程度。あらかじめプロフィール登録してあればネットで応募するだけなので数分で終わる。)
ハローワークでの職業相談

求人へ応募したくない場合は、ハローワークの相談窓口での職業相談がおすすめ。
失業認定日の前日に窓口に行って職業相談すれば、求職活動実績1回となる。
(所要時間10分~20分程度。※ハローワークへの行き帰りの時間は考慮していない)
認定日まで残り1日しかないのに求職活動実績が2回必要な場合は、ハローワークで職業相談をした後に職業紹介を受ければ求職活動実績2回となる(職業紹介を受けたらその求人に応募しなければならないが)。
もしくはハローワークでの職業相談と、派遣求人へのWebエントリーで2回でもいい。
認定日まで2日あれば、2日連続で職業相談に行ってもいい。
職業相談の相談内容例
職業相談で何を話せばいいのか思いつかない人のために、相談する内容の例を考えてみた。
- どのような仕事が自分に合っているのかわからない
- 求人検索してみたけど、応募したい求人がなかったのでどうすればいいか教えてくれ
- 異なる業界や職種やキャリアチェンジしたいけど可能か
- 派遣社員で働いてきたが正社員になるメリットがわからないので教えてくれ
- 前職でパワハラ・セクハラを受けたので就職活動するのが怖いのだがどうすればいいか
- 履歴書・職務経歴書を作ってみたので見てほしい
職業相談といってもあまり難しく考えず、普通に就職活動をする上で悩んでいることや疑問に思っていることを話せばよい。
ハローワークでの職業訓練相談

職業相談だけでなく、職業訓練を受けることを検討しているということで訓練相談を受ければ、求職活動実績となる。
(所要時間10分~30分程度。※ハローワークへの行き帰りの時間は考慮していない)
ハローワークに置いてある職業訓練のパンフレットやチラシをもっていって、「この講座に興味があります」と話してもいいし、「パソコン系で何か職業訓練はありますか?」という風に聞きに行ってもいい。
聞きに行くと、まず、職業訓練の制度について説明を聞く流れになるので、説明を聞き、実際に職業訓練に申し込むのは後日でもいいし、申し込まなくてもいい。
ハローワークで適職診断(キャリアインサイト)を受けてからの職業相談

35歳くらいまでの方であれば、いくつかのハローワークで、適職診断(キャリアインサイト)を受けることができる。なお、事前に予約が必要。
キャリアインサイトを受けた後に、その結果を相談員の人に見てもらってアドバイスをもらうと、職業相談として扱われ、求職活動実績1回となる。
職業相談に行っても何を話していいかわからない人には、自分から話さなくても相談員の方からアドバイスをもらえる「キャリアインサイトを受けてからの職業相談」がおすすめ。
(所要時間1時間~1時間半程度。※ハローワークへの行き帰りの時間は考慮していない)

ハローワークのセミナーを受講

ハローワークでは定期的に就職活動に役立つセミナーを開催している。
セミナーの内容は、「応募書類の作り方」や「面接対策」など。
あらかじめ予約が必要な場合が多いので、セミナー受講を求職活動実績にしたい場合は、開催予定を調べて、失業認定期間に合わせて計画的にセミナー受講を予約しておこう。
(所要時間1時間半~2時間程度。※ハローワークへの行き帰りの時間は考慮していない)
セミナー受講は1時間半~2時間程度かかるが、受動的に聞いていればいいだけなので、職業相談で何話せばいいかわからない人にはセミナー受講がおすすめ。
ハローワークの職業訓練説明会に出席
職業訓練説明会というものがたまに行われるので、行われる予定があるかハローワークのホームページや、ハローワークに置いてあるチラシでチェックしてみよう。
(所要時間1時間半~2時間程度。※ハローワークへの行き帰りの時間は考慮していない)
資格試験の受験

再就職に役立つような資格試験を受験すれば、求職活動実績となる。
年に10回実施があるTOEICや、臨時会場で随時試験が受けられるMOSの受験がおすすめ。
失業保険を受給する期間に実施される試験にあらかじめ申し込んでおこう。

派遣会社のセミナーに参加
大手の派遣会社であれば、時々セミナーを開催している。
就職活動に役立つようなセミナーであれば求職活動実績となる。
ただ、私もリクルートスタッフィングで「キャリアプランの考え方セミナー」というセミナーを受けてみたことがあるのだが、グループワークなどがあり、初対面の人と会話をしなければならなかったので、コミュ障の人にはおすすめしない。だが、内容的には結構為になった。
(所要時間1時間半~2時間程度。※派遣会社のセミナー会場への行き帰りの時間は考慮していない)
派遣会社への登録(来社登録または電話確認ありのWeb登録)

インターネットによる派遣会社への登録だけでは求職活動実績にならないが、私がもらった雇用保険受給資格者のしおりにこう書かれていた。
登録に際して希望条件面等について話し合う場合、具体的な派遣先や求人の提示があり、それに答える場合など、民間職業紹介事業者、労働者派遣事業者、地方公共団体の行う無料職業紹介事業との間でやりとりがあれば求職活動実績になります。
引用:雇用保険受給資格者のしおり p.16
つまり、登録時に希望条件などについて派遣会社とやり取りがあれば、派遣会社への登録も求職活動実績になるので、来社登録で派遣会社に登録すれば、確実に求職活動実績となる。(来社登録では口頭で希望条件の確認が行われるため。)
来社登録

派遣会社に来社登録するのであれば、大手派遣会社だと下記の会社が来社登録を実施している。
- リクルートスタッフィング
(コロナで来社登録休止中)
- テンプスタッフ
(感染予防措置を取りながら来社登録実施中)
- スタッフサービス
(コロナで一部エリアで来社登録休止中)
- パソナ
(コロナで来社登録休止中)
- マンパワーグループ(コロナで一部エリアで来社登録休止中)
(所要時間1時間半~2時間程度。※派遣会社の登録会場への行き帰りの時間は考慮していない)
なお、失業申告認定書には「派遣就業相談」と書けば問題ない。
電話確認orオンライン面談ありのWeb登録

求職活動実績を作るには来社登録のほうが確実だが、Web登録やオンライン登録でも求職活動実績になる場合がある。
オンライン登録にあたって、電話での希望条件の確認やオンライン面談などがあれば求職活動実績になる。
(所要時間1時間~1時間半間程度。※ただ、Web登録してからその後電話やオンライン面談でのやりとりがあるので、登録完了までに最低でも2、3日はかかる)
電話確認やオンライン面談がある可能性が高い派遣会社は以下の会社。
リクルートスタッフィングとテンプスタッフ
は、オンライン面談アリかナシかが自分で選べるようになっているので、登録時に面談アリを選択すれば、求職活動実績として使える。
アデコ、マンパワーグループは、私が実際にこれらの派遣会社にWeb登録した時は電話での確認やインタビューがあった。
なお、Web・オンライン登録で電話確認やオンライン面談があった場合の失業認定申告書の書き方は、私の場合は電話でのやり取りがあった日付で「派遣就業相談」と書いたら問題なかった。
なお、Web登録で登録時に希望条件等についてやり取りする機会がなくても、登録後に仕事にエントリーすれば求職活動実績になる。

正社員志望者向け求職活動実績の作り方
転職サイトからの求人応募

リクナビネクストやDODA
などの転職サイトに会員登録すると掲載されている求人に応募できるようになるので、求職活動実績をすぐに作らなきゃいけない人には転職サイトからの求人応募がおすすめ。
転職サービスからの求人応募
転職サービスのミイダスに登録すると、自分のプロフィールに興味を持った企業からスカウトメールなどが届く。
そのスカウトメールに応える形で求人に応募すれば求職活動実績となる。
ただ、ミイダスは企業からのスカウト待ちの「受け身」の転職スタイルを提供する転職サービスなので、自分から求人を検索して応募するといった能動的な転職活動ができない。

転職フェアへの参加
次の転職で、派遣社員や契約社員などの非正規雇用ではなく正社員の雇用を希望している場合は、転職フェアに参加するというのもアリ。
なお、転職フェアに行っただけでは求職活動と認められず、企業のブースなどで個別に相談すると求職活動として認められるそう。
リクナビネクストやDODA
などの転職サイトに登録すると転職フェアに参加できるので、登録しておいて転職フェアの開催日程をたまにチェックしておくのもいいかも。
転職エージェントとの面談
次の転職では絶対に正社員がいいという元派遣社員や元契約社員などの非正規雇用だった人は、転職エージェントに登録してプロの力を借りながら転職活動するのが良いと思う。
転職エージェントサービスに登録して、面談を行えば求職活動実績になる。
転職サイトのリクナビネクストやDODAは、エージェントサービスも提供している。
転職サイトに会員登録するのと同時に転職サービスにも申し込むことができるし、とりあえず転職サイトにだけ会員登録して、後から転職サービスに申し込むこともできる。
失業保険の求職活動実績の作り方【簡単な順】のまとめ

失業中の元派遣社員が一番手っ取り早く求職活動実績を作りたいなら、登録済みの派遣会社の求人へのWebエントリーしよう。
登録済みの派遣会社がない人や、あっても中小企業の派遣会社で求人にWebエントリーできるシステムがない場合は、テンプスタッフに派遣登録して求人にエントリーするのがおすすめ。
次に簡単だと思うのが、リクナビ派遣、はたらこねっと、エン派遣などの派遣求人サイトからのWeb応募。
求人に応募することに気が進まない場合は、ハローワークでの職業相談や訓練相談、セミナーの受講などがおすすめ。
私も、4年くらい前に失業していた時には、なかなかやりたいと思える仕事が見つからなかったため求人に応募することに気が進まず、計4回の失業認定を、ハローワークのセミナー受講と、資格試験の受験だけで乗り切ったことがある。
仕事選びは今後の人生を左右する重要なものなので、失業認定に必要な回数分の求職活動実績を作りつつ、慎重にのんびり転職活動を行うというのもいいのではないだろうか。